寄付は藤さんが活動や研究に感銘を受けたところを選択しているといいます。過去には、猫腎臓病研究への寄付、保護団体への寄付などのアクションを起こしています。その行動力にはいつも驚かされます。
「“チャリティー”や“寄付”というとなんだかとても高尚なことのように思われる方がいますが、私自身そんな風にまったく思っていません。マルオレのオリジナルグッズを企画することも楽しいですし、こんなおまけをつけたらおもしろいかも!
と楽しむ気持ちのほうが強いです。一番はみなさんにもかわいい、おもしろいね、と言われるグッズであることで、喜んでいただきながらそれがチャリティーにも反映できる、というのが、今どきの言い方をすれば持続性があるチャリティーの形なんじゃないかなと思うのです。
それに以前から何度かお話していますが、私が猫のチャリティーをするのは、“猫への恩返し”のようなものです。人生後半で、こんなにも愛しくて楽しい存在ができるとは思いませんでした。マルオレちゃんと出会ってから、私自身の出会いの場も驚くほど広がっています。しかも世代関係なく、『猫』という共通言語を通して繋がれる。本当に猫の力は偉大です。だからこそ、少しだけですが猫たちのためにお手伝いできたらと思うのです」(藤さん) 2023年『猫の日』には、公益財団法人どうぶつ基金(TNR活動)にマルオレちゃんグッズの収益を100万円寄付したといいます。
ここ数年「殺処分ゼロ」が浸透し、少しずつ近づいていますが、現状ではまだまだ殺処分される猫たちは少なくありません。特に生まれて間もない子猫は、保護されてもケアが大変なこともあり、殺処分対象になりやすいという現状も……。
「そのことを知って、とてもショックでした。マルオレちゃんの子猫時代を思い出すと、あんな小さくていとおしい命が……と思います。少しでも多くの命が救われるように、不幸な子猫が増えないために、と思い寄付を決めました」(藤さん)